詩人:青空。
りんかいえんにくとうえん
世界で一番大切なあの人がなった病気
僕はすぐにそれを調べてみた
どうやら辞書にはまだ載っていない最近見つかった病気らしい
あの人が遠い目をしながら口をひらく
毎日少しずつ記憶がなくなる病気なの。
高次機能障害に似ていてそして治ることはないって。
そんな病に一年間も隠し続けて僕と付き合っていたのか
今のいままで気づいてあげられないでいた
そして知った後にあの人にこれから何をしてあげられるのだろう
早朝の海辺にただ佇むふたつの影
止まらないふたつの涙を日の出が、静かに照らしていた