詩人:ぴるぴる
私の手は小さくて
どんなに拡げても
ちっとも大きくならない
たとえ
たくさんのモノを
掴んだとしても
小さな私の手には
少しも残すことが出来ないの
ぽろぽろ
ポロポロ
隙間から零れてしまう
掌に残ったモノは
たった少し
でも
力の無い
弱い私は
それすらも落としてしまって
そのことに
気がつく頃には
私の小さな手の中には
何も残っていない
空っぽだった
あれだけ
たくさんのモノを
掴んだはずなのに
あれだけ
たくさんのモノを
得たはずだったのに
開いた掌には
何も残っていない
水を掴んだように
何も・・・
それでも
私は手を拡げる
たとえ
何も残らなくても