詩人:どるとる
気づけば あたりは夜 僕はただ窓の外
見つめて あるはずもない星を探す
手のひらに 優しさひとつ 乗せてみるけど
君のぬくもりと比べても 君の愛に勝るものなどないことを知る
帰ってきた僕はドアを開けて 鍵を開けることにさえ手こずる始末さ
少しだけ悲しかった
少しだけ切なかった
それだけでただそれだけで生きることが疲れてしまう
心に夜はやってくる
瞳に映るものは幻
ただ笑うだけただそれだけでもとても難しくてため息が出る
足取りも重く 歩き出した日々のずっと先に 揺れる不安の隣に寄り添うわずかな希望
夜の窓辺に 寄りかかって僕は想う
明日もこんなふうに生きる痛みを知るのかな
夜の窓辺は ひどく泣くのには都合がいい
全ての悲しみとさよならするにはまだ時間が足りないよ
君はまだ笑うべきだ
悲しみ越えて笑うべきだ
君はまだ歩くべきだ
歩いて幸せに出会うべきだ
僕は僕に言い聞かせるんだ
夜の窓辺に寄りかかって
眠る前のぼんやりとした 遠のく意識で
わりに力強く想う
そうだ生きよう
少しでもそんな
気持ちがあるかぎり。