詩人:どるとる
僕はどこへ行くんだろう
僕はどこまで行くんだろう
肝心なことは何もわからない
鏡に映る惚けた僕の顔洗う朝
僕は何をしているんだろう
僕はいつまで僕なんだろう
知りたいことは何もわからない
不安を抱えたまま扉を開きその先へ
光に照らされて影が生まれるように
幸せに微笑む人の傍らに涙する人がいるように
僕らは絶えずその境を生きる
他人の瞳に映る僕の姿になんか興味はない
ただ僕は何者かを知りたいだけだ
神様が描いた僕の自画像は 心までしっかり描けていたかな
優しさも思いやりも生まれたときから知ってるわけじゃない
そう教えられて
はじめて僕らは知る
だから下書きのままじゃいられない
色を塗って 書き足したりして
少しずつ少しずつ自分で知っていくんだよ
完璧なはずもない
未完成の僕らは
描き途中の自画像だ
まだ白黒の自画像だ
今はまだ何もわからないままでも
明日何かがわかるさ
明日何かを知るのさ
そして生きる痛みとそれを越える喜びを知る
そこに希望はある
少なくても存在し続ける意味がある
だから宛がなくても地図は広がる
僕が歩き続ける道の後ろに世界はある。