詩人:どるとる
そこにある
今日に手を伸ばして
遠慮もなく広がっている
闇をかき分けて光を探す旅に僕は一人出る
幸せは人を試して
悲しみの向こうへ誘う
僕はその場所で
空を見上げて
「人生はなんて
悲しいんだ」と
思うだろう
生きることに
前向きにはなれずとも
生まれたことには
けっして後悔を感じないで
それは望まれたことだから
せめてここにある時間を生きるんだ
希望なんて 見えなくてもいいんだ
期待なんて されなくてもかまわない
ただ 命張って 笑ってみろ 泣いてみろ
それが生きるということだろ
結果には残らないような 努力でも
やったということに意味があるように
花にはならない種を蒔こうとも
ここにある時間はいつかきっと輝くよ
ここにあった時間はいつかきっと大きな意味を持つよ
そして君を 包むよ
生きているという光が。