詩人:どるとる
割り切れないことばかりだ
この世界は得てして鏡のようなもの
姿あるものを映し
影あるものをとらえる
素数です あなたも僕も ありとあらゆる概念も
あなたを愛す僕もわからない
あなたを憎む僕もわからない
答えは何処
存在するもの全てを
受け止めるようだけれど
否定しないぶんだけ
課せられる痛みがある
理解を超えた 闇の中 生まれるもの時にこの身を心ごと焼き尽くして全てを零にする
素数です 空や海、瞳に映るめぼしいものは全て
素数です 在っても無いような命の重さを慈しむ
僕らは目に見えぬものにさえ価値を 見いだしている
だから割り切れないことがある
だけど割り切れないことがこの世界を支えてる
世にある解き明かせない不思議が 明日を照らす光になる
わからないなら
わかるまで
その未知数を手に
彼方まで続く道を行け
余りのある計算も
子を増やすように
生まれて
だからひとつふたつと命が咲くように
何ひとつ無意味なことなどない
思えば、あなただってその中のひとつ
全てが輝く光の粒。