詩人:どるとる
僕がいつかおじいちゃんになって
君がおばあちゃんになっても
僕は若いときと何も変わらない
眼差しで君を見つめるよ
シワだらけになったこの両手で
君と残された時間をゆっくり歩きたい
白髪の数を数えては
またひとつ二人はお互いに歳をとったねと
悲しいことも嬉しいことのように笑いあうんだ
あたたかな日だまりに包まれて 僕らは肩を寄せ合い
寒い日にはこたつに入って
あたたかい日には散歩をしてそれから
白い白い時間の中にひとつの幸せを二人で分け合うんだ
カレンダーの中に並んだ数字さえ
二人は気にしない
気にしないで ただその日暮らしで 生きるんだ
僕が先に空に昇ってもね
君が先に空に昇っても
残されたどちらかが先に逝った人の分まで生きようね
誓いあうよ 思い出がどんなに美しくても
大切な思い出まで涙で滲まないように
階段の上り下りも辛い
歳をとることはいいことばかりじゃないけれど
それさえ笑い話にして無理しなくても出来ることをするよ
何十年前のこともつい昨日のことのようさ 時間に取り残されて
今日を生きたら 明日もまた生きる
ゆっくり のんびり歩こう どうせ急ぐ旅じゃない
白い白い時間の中にひとつの幸せを二人で分け合うんだ
カレンダーの中に並んだ数字さえ
二人は気にしない
気にしないで ただその日暮らしで 生きるんだ。