詩人:どるとる
雲が向かう場所
青空に浮かぶ白
思い出す 春の日
穏やかな朝
子供たちの笑い声
誰かのあくびの音
心が休まる
天気予報は晴れを告げ
誰かの死のあとの静かな街並みに
じんわりとじんわりと広がる星の夜
長い通夜の席に着いて僕は 一人、泣いたんだ 誰かを思って
心が向かうは ただ一面真っ白な 音のない場所
そこで僕は 暮らしを続けるのだろう
悲しみのない 明日などないなんて思っていたわけじゃない
だけど僕は 溢れ出す涙を止めるすべをしらない
だからまだ少し悲しくて日々は雨降り
傘をくれるあなたが
無理しないでとほほえむよ
歩き出す時、僕は昨日より強くなる
心が向かうは ただ悲しいだけの場所じゃない
悲しみを越えて
笑う かがやく明日です
あなたのいない
悲しみは忘れられなくても
晴れた明日です。