詩人:ライカ
白い 錆びのういた手すり越し
朝靄の街
夜霧の街
昼の活気に霞む街
霞んだ先にあるものは
山の端をなぞり駆ける
列車の こだまする様な
警笛
秋を乗せた枯れ葉色の風
少しずつ折り重なった
各々の居場所と
心に巣喰う
君へのアンビバレント
草刈り機が刈り倒した
花の残骸が
アスファルトに模様を描いて
気付かずに
気付きながらも
車が
人が踏みにじる
産まれては 壊し
死んでは 生産する
無尽ともいえる
行為を
アレグロに運ばれ
慌ただしく
進める
運命と
溜め息と
水を
喰らい
啜る。
ビルの影に孤独を隠し
排気ガスで呼吸する
怪物
2005/10/24 (Mon)