詩人:どるとる
雨が降っている 5月の空の上から
そろそろ 上着をしまってシャツを出そうか
夏の夜がゆっくりと流れていく
見上げたら満天の星空が 瞳のスクリーンに映る
冷やしたスイカや
汗ばみながら登る長い坂道
今年もそんな夏に出会えるかな
まるではじめての事ばかりだな
毎年毎年同じような夏なのに
今年もまた古いようで新しい夏が
青い空の下に広がってる
そんな夏に会いに行こう
瞼閉じてみれば 庭先に揺れる向日葵
風に踊ってる 如雨露で朝顔に水を遣る
宿題の絵日記には夢が広がってる
虫取りもする 海にも行く 夏が近づいてる
アスファルトの彼方
逃げ水が遠く光っている
今年はどんな夏に出会えるかな
いつか忘れていた少年の日の夏が
坂道から登ってくる もうすぐ見える
長い長い夏の日々は幻のように過ぎれば 遠く振り返っている
そんな夏がこれから始まるだろう
まるではじめての事ばかりだな
毎年毎年同じような夏なのに
今年もまた古いようで新しい夏が
青い空の下に広がってる
そんな夏に会いに行こう
そんな夏がこれから始まるだろう。