詩人:どるとる
変わらない何かを
変わらない場所で
変わらない時間を
僕はふへんと呼び
大切に抱きしめる
あくびが出るほど
くだらない日々の中に
ホコリが積もって
部屋は時を背負う
すっかり片づけられたふへんはふへんじゃない
愛も憎しみも悲しみも喜びもひとつの土俵の上で咲いている
すべてが 悲しいほど変わってしまうなら
何も 変わらなくていい
いつまでも僕は僕であなたはあなたのままのほうがいい
それをふへんと呼ぶのなら 僕は何も否定しないよ
変わらないでいることは思うより難しいから
少しずつ 変わってゆく何かを知る
ふへんから大きくはみ出した僕の影は
もうあの頃のままじゃないね
だから涙は流れるのさ 誰かの足跡の上に。