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詩人:しゅんすけ
金で買えるセックスにも飽きたので
よければ私に金で買えない大切なものを教えてください
とてつもなく尊く
艶かしい光を放つ真実を
長押しすればカメラモードになるボタンは
嫁の実家に一人で泊まった時に出された嫌いな食べ物の味に似ている
むき出しの善意が
ただ無性に苛立ちを掻き立てる
恋愛ストーリーが嫌いでたまらない何て言う頭の悪いくずに
世界中で絶賛されたらしいくだらないSF映画を見せたら
夢という漢字の書き順なら知ってると
小2の少年がどや顔をかました
私がただなんとなく生きていることを生まれてはじめて思い知ったのは
テストの点数を頑なに隠すやつを見たとき
釣ったブラックバスは
食うものだって先輩がいってたから
意味があるかないか
そんなことはどうでもいい
押さえきれない欲求は
先月の笹の葉に吊るしてやった
私が唯一捧げたい金メダルは
あなたが人生を終える前に
きっと
私が唯一隠し持った戦略レベルの弾道ミサイルは
弾頭に積むべき毒をまだまだ必死に研究中である