詩人:山崎 登重雄
悲しみをすべて背負うようにずっと泣いていた雨洗い浚いぶちまけるようなドシャ降りの雨に先を越され独りで押し黙っていた苦し紛れの選曲に打ちのめされカップの中の闇を闇のまま噛み締めて飲んだ記憶の中に舞い降りる天使色違いに編んだ時間はまだ時を刻んでいるだろうかしなやかな手首の虹はこの後も空にかかるだろうか今はリリー・マルレーンが流れている