詩人:あいく
つまづいて
へこたれると
何処からか
優しい手が
差し出される
ぞっとしない
もしも人に
優しくされたら
私はどうすれば
いいのですか?
私はその優しさに
何を返せばいい?
私はその優しさに
どう応えればいい?
私には優しさに
返すものを
持っていないかも
知れないですし
応える力も
在りはしないかも
知れないのですから
ただ与えられるのは
失望だけかも知れない
それは違うよ
それは違うんだよ
わかっている
頭ではわかっている
でも恐ろしいじゃないか
私は優しさを
踏み躙るんじゃないかと
私は優しさを
裏切るんじゃないかと
酷くネガティブじゃないか
でもそれなんです
それしか無いんです
私がつまづいても
へこたれないでいる
へこたれないでいられる
その所以に
他成らないのです
あぁでもやはり
私はやはり間違っている
捨てられないこの思いが
私の気付いていない
私に向けられた
誰かの優しさを
既に踏み躙っている。。。