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詩人:どるとる
いくつもの夜を
いくつもの朝を
死ぬまでどれだけ繰り返してゆくだろう
新しい朝をむかえた今日もどうしようもなく考えてしまう
そんな若者らしくない年寄り臭いことを
夜明けが来ても
胸高鳴らない一日
イヤなことが僕を待ってるんだ
まるで行く宛のない旅人に憧れてしまうこの気持ちはいっそ雲にでもなりたいと苦笑いを浮かべてる
始まりの朝
終わりの夜
一日はいつも
いつだって
同じことの繰り返しさ
それでもその一日にしかない涙や笑顔がある
ほら戻りたいような戻りたくないような昨日にはきっと悲しみと喜びがどうしようもなくあふれている
始まりの朝に泣いてても終わりの夜に笑っている
そんな一日の心模様が曖昧な愛をそこに残してゆくよ
だから
僕は帰りたくない
かといって
帰りたいと思わないわけじゃないよ
ああ いつでも
過ぎ去った日々は愛らしいままこの胸の中にある
戻らないからこその輝きがほら鈍く光ってる。