詩人:甘味亭 真朱麻呂
心にポッカリ空いてしまった穴
どうやら君以外には埋められないらしい
過ぎ去ってしまった時間はもう戻らない
それでも時間をかけて
空いた穴を
過ぎた時間を
埋めてくれると君はいう
だけど心は裏腹にその優しさに恐れをなしている
幾たびの裏切りに傷ついた心はいつからか腐りきってしまって赤黒く変色してしまった
腐った果実のようになった心は
優しさを忘れ
人間の心を失い
いつからか心は蝕まれて憎むことしか考えられなくなった
寂しい心はいつしか孤独を招いてしまった
真っ白な時間の中で
積み重なっていく
退屈なだけの日々
光と影の狭間で行き交う思いは迷いの縁で行き止まる
影が消え
光が注ぐ
日はいつか来るのだろうか
心の闇に光がさすときを祈って
今夜も独り眠りにつく。