詩人:ゆにこ
キセル乗車で
逢いにおいでよ
今なら見逃してあげるから
ひょいと飛び越えて
もしくは潜りぬけて
わたしを迎えにきてほしい
キセル乗車で
逢いにおいでよ
今ならママもいないから
鍵なんてないのよ
実はつねにオープン
わたしと踊り明かさない?
目にしみるのは
ミントの誘惑
愛なんてまだわからない
でもねすべては
今だけの特権
確かめるように囁き
わたしをそそのかす人...。
キセル乗車で
逢いにおいでよ
今なら何だってできるから
踏み外すために
道があるのよ
わたしはずっと待ってるよ
夜明けの手前は
月と星の密室
まぼろしが微笑んで
なんだか無性にセンチメンタル
いざなうその手を
信じさせてほしいの
怖れにも似たトキメキの中
三段抜かしで
階段を駆けあがる
見える世界がぐっっと変わる
逢いにおいでよ
ここへおいでよ
そうして明け方には
大人の二人