詩人:優奈
ふと風が吹いた
ただの風なのに君に呼ばれた気がして振り向いた
そこには満開の桜…
風に吹かれ静かに花を散らす桜の姿があった
確か君と桜の花が咲き誇る時期に出会ったんだっけ
そして君と同じ時期に別れたんだね…
君はあの頃を覚えているかい?
僕は未だ覚えているよ
桜を見ると昨日のことのように蘇る君と過ごした時間
とても幸せだったと思う
きっと君に出会っていなければ
今僕はここにいない…
何度も君に救われたのに僕は君を救う事は出来なかった
それでも君は笑顔で「いいんだよ」っていつも言ってたね
その度涙がこぼれそうになって何度も「泣かないの」って
君が微笑んでいたね
君はまだあの頃の事を覚えていてくれてるのかな…
桜を見た時にでも 少しは思い出してほしいなんて
未だ僕は君にワガママを言ってしまうんだね