詩人:高級スプーンあと何年
魚を捌くのだって躊躇するのにきみから心臓を取り出すなんて無理だ鼓動ひとつ分の振動皮膚を叩くポップアップする血管と感傷「エモい」の3文字で終わらせたくない終わらせたくない気持ちこそ吐き出しきれない衝動焦燥流れ出る止まらないまるで轢き殺された猫や鳩フローリング真っ赤にコーティング臓物ぐちゅぐちゅ左胸ぼくはきみにずぶずぶ普段は見せないあそこに触れるどくんどくんと跳ねない魚まだ捌いてもいないのに