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詩人:夜深
ありたっけの想いで叫んだ言葉は
息をするのも息苦しいくらいの強風に
飲み込まれて 消えていく
ここでうずくまって 自然体で今日を過ごす私にも
どうか 誰か
ガツンと言ってやってよ
"今 お前がそこにいる理由を
今 お前がそこにいられる理由を
でっかい声で叫んでみろ"ってさ
私が夢を語るときに
夢をなくした人がいる
私が愛されてるときに
愛されたいと強く願う人がいる
私がものを食べるときに
手を傷だらけにしてでも
食べ物が与えられない人がいる
私がふとんにもぐって眠るそのときに
世界のどこかで誰かが
眠る間もなく苦しみ続けてる
ねえ
つくづく 私はシアワセモノだと思うよ
今、衣食住 足りてんでしょ?
おこづかいだってあるでしょ?
目が見えてるでしょう?
音が聴こえるでしょう?
身体のパーツ全てが揃ってるでしょう?
愛されて愛してるつもりでしょう?
自分なりに悲しんだり感動して
心動かして おまけに涙も出るでしょう?
かっこ悪くても 最低でも
生きてるでしょう?
誰かに突然命奪われてしまったりはしてないでしょ?
質問攻めの中 気づいたよ
私はこれ以上のシアワセを 望んでいいのかってこと
うん まぁ 望んでも大丈夫って
信じて望めば大丈夫、のはずだよ
確信はないけど
「人」は何かを信じて
心の中で感じたり願ったり
言ったり叫んだりするからこそ
「人」なんでしょう?
ありたっけの想いで叫んだ言葉は
息をするのも息苦しいくらいの強風に
飲み込まれて 消えていく
あからさまな恐怖を
明日 押し付けられるかも知れない
あからさまな不安を
明日 覚えてしまうかも知れない
あからさまな悪口を
明日 言われてしまうかも知れない
でも びびってばかりじゃ
生きてゆけない
明日からも私は
自問自答で質問攻めしながら
せいぜい シアワセに生きていきます