詩人:どるとる
手のひらに落ちた 雨粒が
その冷たさひとつで僕に教えている
あなたは生きているんだと
流れゆく時の途中 立ち止まる 立ち止まる
季節は窓の外を何度でも行き交うのにね
ただ忘れられたように忙しい人は ちっとも気づかない
はらりと 時の雪が
僕の隙間を埋めてく
解けたのは
雪じゃなくここにあった思い出の景色だ
ほろ苦い珈琲に注いだミルクが描く
明日の世界は 雪解けの街に咲いた
真っ白い花 ほら季節を彩ってる
静けさの中に灯ってる
ランプのような二つの明かり
それは愛する人だけが
灯せる明かりさ 揺れている 揺れている
季節が僕らに手渡すもの そして奪うもの
何があるだろう ひとつひとつ数えたら なんとなく
ふわりと 誰かの温もりが
僕の時間を染めてく
うなずくように
抱きしめてあなたのすべてになりたいよ
歩いてきた足跡をだんだん消していく
振り返ってもそこには何もないから
悲しくても 前を向き僕は歩いて行く
はらりと 時の雪が
僕の隙間を埋めてく
解けたのは
雪じゃなくここにあった思い出の景色だ
ほろ苦い珈琲に注いだミルクが描く
明日の世界は 雪解けの街に咲いた
真っ白い花 ほら季節を彩ってる。