詩人:さみだれ
君の手に届く
それこそ最大の幸福であると私は思う
目に見えないしがらみをも感じとれるなら
私たちはついに真理へとたどり着くだろう
小さな吐息でさえ身を震わす夜風
君の手には太陽が握られている
私は湖面に映る姿
君はとぼけてみせた
そして私は痛々しい言葉をぶつける
私は最大の幸福であるにもかかわらず
最大の不幸をも同時に感じ取っていた
君はどうだっただろう
私の心には太陽があり
月があり、そして海がある
人がいて、街を成し
動物がいて、草木がある
私の心には毎日のように芽吹く花がある
私の心には季節のように移り変わる思いがある
そして私の心には絶えず君がいて
君が優しく語りかけてくれるのを待っている