詩人:迷い猫
水のその滑らかな表面に触れる事は叶わない段差から段差へと落ちて行くその時生まれる艶やかな曲線その美しさを肌で感じたいと願い、触れてみようとする私の指の腹がそれに触れる僅か数秒前は確かに未だ滑らかなままなのだ。(しかし触れる事は叶わない)私の指の腹がそこに触れる僅か数ミリ前は確かに未だ艶やかなままなのだ(しかし触れる事は叶わない)ほんの僅かな私の一部さえも触れることが出来ない触れた瞬間に密な水の一粒一粒が崩れる私はその滑らかさを感じる事が出来ない