詩人:是清。
今此の場所で/ヒトとして考えて歩いてゐる/何処でだつて進行形だ/価値観の談合だ/何故に馴れ合ふ/褒め合ひ/慰め合ふ為か/自身の貧しい翼が嫌いか/其れがだうした/評論する奴もまた臆病で貧しい事をお前は知るべきだ/自由の事由について/お前はもつと論じるべきなのだ/新しい朝や新しい事等まうやつて来ないのだから/さあ震えてゐる暇等無い/甘つたるい砂糖水の中で/唯一毒だけがお前の救いだ/解り易い平仮名よりも/堅苦しい文字を愛せ/噛み砕かれた柔かい言葉を/お前の其の唇に乗せるな/お前の強靱な其の齒で/己の言葉を紡げば良い。