詩人:微笑人
このカラダを包み込む
暖かい胸はないのです
傷だらけでかばってくれる
大きな腕はないのです
だから
私は
凍えぬよう
自らを暖め
ココロ傷つかぬよう
己を抱きしめるのです
ヒトは孤独だなどという
決まり文句は聞きたくないのです
カラダにココロに
染み入っているのです
ただ
願うのであれば
その面影を
その面影を
うつむいた私を覗き込む
そのまなざしを
手持ち無沙汰の右手に重なる
そのごつごつした指を
ただ
願うのであれば
その面影を
その面影を
できることならば
自らの温度では
冷めきってしまうだろうから
強くはないこの腕は
痛みで力を失ってしまうだろうから
その面影を
その面影を