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詩人:どるとる
君が見ている世界は
僕が見ている世界と
全く同じってわけじゃないんだろう?
だから僕が苦手なものも君には幸せの何物でもなくて
僕が幸せだと思ってることは君には苦手なもので
大まかにいえばそんなものなんだろう?
君が見ている世界も
僕が見ている世界も
同じ世界のはずなのにどうしてってくらい心が違うだけで僕らは重なれない部分がある
ほら 僕らは所詮別々の人間だからどうしてもこえられない一線がある
それがそんな重なれない部分なんだ
いくら好きになりたい気持ちはあっても心の面で重なれない世界がある
君の中にあるそれを憎んでみても悲しいだけだ
わかってる
いや
わからない
気持ちはいつも定まらないよ
ひとつの世界の中でふたつの世界が生まれてしまった
それはひとつのものがふたつに割けたように同じ世界の出来事だ
君は光を愛し
僕は影を愛す
たかがそんなことの違いなのにそれだけで僕の心は君を好きになれない
君の中にあるそれがただ憎いだけなのにね
君が右といえば
僕は左という
ああ そんな違いがなぜこうも僕らを苦しめるんだろう
同じになりたいと思っても一ミリさえ動かない心
本心じゃもう愛してるはずなのに
ふたつの世界は重ならないままふたつに分かれたまま
僕を暗い世界に
君を明るい世界に
閉じこめたまま
心の中に鍵を掛けた
心の中の話さ
それでも見過ごせないことなんだ
ただそれだけで
僕らの愛も傾くんだ。