詩人:Ray
あなたに 伸ばした 手
あたしが ずっと
あなたに 伸ばしてた手
繋がることは
最期まで なくて
あなたは ずっと
あたしの手を
笑いながらも
無視してたね。
そして
下ろした 手
繋がる先は
どこにもなくて
泣きながら
あきらめた 手
だけど
あなたは
笑ってくれなかった。
下ろしたはずの 手を
もう
うしろを向いていた
あたしの この手を
勢いづけて
ひっぱって
あたしを 引き戻した。
だけど
あたしは
笑えなかった。
手のぬくもりが 痛い。
こんなふうになりたくて
手を伸ばしてたんじゃない
手を下ろしたんじゃない。
うつむいて
言葉を失くしたあたしを見て
あなたは
何を思うの?
伸ばした 手が
あなただけに
向いていたこと
それだけは
本当なのに。
嘘だ と指摘するがために
引き戻された 手なら
繋がらないまま
下ろした手であったほうが
まだ
ずっと 良かったのに。