詩人:どるとる
終電間際の駅のホームは人もまばら
遠ざかってゆく 電車を見送ったなら
改札を出て いつものように 泣きながら帰ろうか 独りきりで
悪いことをしたみたいな
正体のわからない罪悪感に包まれながら
いつも何かに申し訳なそうに生きる
僕らの毎日
あなたの瞳の中に映る僕というものは
どんなふうに見えているのだろう
傷つけないようにと人に向き合うと
うまく自分を出せない
一度絡まった糸はほどけないのか
生きたいけど 生きたくない
生きたくないけど 生きていたい
笑いたいけど 笑いたくない
泣きたいのに 泣きたくない
心と気持ちが 逆さまさ 僕は何をどうしたいんだろう
気づけばいちばん傷ついてほしくない人がそばで泣いてる
神様が 僕に課したルールは単純で
ただ死ぬまで生きればそれでいい
だけどそれまでは何をしても基本自由で 生きようが死のうが関係ないのさ
「責任ある生き方」さえ出来れば
誰もが幸せになれるけれど 鳥かごの中で誰かに飼われてるようで いい気はしないんだよ
「無秩序」と「不条理」の中で 生まれる「矛盾」は見えているものを巧妙に正当化している
生きたいとだけ 考えたいのに
死にたいと言う自分もいる
死にたいと言う自分がいることを
生きたいと言う自分は否定し続ける
そして 生きたいと言う自分のことも死にたいと言う自分は否定し続ける
身勝手に命の大切さを謳う償いの日々
生きたいけど 生きたくない
生きたくないけど 生きていたい
笑いたいけど 笑いたくない
泣きたいのに 泣きたくない
心と気持ちが 逆さまさ 僕は何をどうしたいんだろう
気づけばいちばん傷ついてほしくない人がそばで泣いてる
ピースの欠けたジグソーパズルのようさ
大事な何かが足りないよ でも僕に足りないものって一体なんだろう。