詩人:是清。
「但癒して欲しいとか/唯優しくして欲しい譯ぢやあ無く/さうね少し/見失つてゐたのかもね/貴方との距離/妾の居場所を/ねえほら/妾を見て/弱気な貴方の注ぎ込むだ/中途半端な優しさが/今も此処に残つてゐるの/温かいよ/でも寒いの/貴方は今此処に居ないでせう/幾ら叫んだつて届かない/貴方の其の爪先に/触れる事さへ出来ないよ/ねえ/此処に居たつて何にも生らない/だつて貴方が居ないのだもの/何回此の事を話したのかな/まうだうしやうも無いな/苦しくて/まう大人しくしてゐられない/ 貴方を奪いに行かう/闇何か引つ込ぬいて/さあ今だよ。」