詩人:和泉
雑踏の中確かに私はいる右にいたあの子は遠くで さようなら と静かに手を振り左にいたあの子はいつの間にか座り込み振り返れば遥か後ろにいた雑踏の中それでも道はあって矢印だってある数多く散らばって雑踏の中誰かの足を踏まぬよう誰かにぶつからぬよう気を付けてはいるものの限界はあって脱げた靴は確かお気に入りだったはず