詩人:どるとる
嘘をつくのは誰のため?
嘘をつくのは何のため?
傷つかないように傷つけないように
プライドにガーゼをあてがうように
自分を守って 自分を庇っています
重ねた嘘の分だけ雨は冷たく この胸を
じわりじわりと濡らすだろう
つき続けた 嘘はやがてその重みに
耐えきれずに 心を押しつぶすよ
何かを必死に守っていたようで
何も守れちゃいなかった
何かと必死に闘っていたようで
相手のいないリングの上で
自惚れて格好をつけていたよ
拭い去れぬ弱さの影を 僕は一人見つめながら
退屈だと ほざいては 自分がついた嘘からずっと目を反らしてた。