詩人:どるとる
花は咲いて散ってゆく ただそれだけの為に今日もあなたの瞳の中で花はただ花としてのつとめを果たしている
不思議だね ありとあらゆるものたちに
違った命が宿る
ほらねあなたと私では同じようでも
絶対的に重ならない部分があるでしょう
すれ違う時の中で 全く放し飼いの季節は巡り巡る 遥かなる明日へ
ゆらりゆらり 風に舞い踊る 花びらたちは知っているのか
己の運命を
ひらり ひらり 羽を広げて蜜を吸う蝶たちは何を見、何を聴いているのか
ただ花は咲いて
そして散ってゆく
その様を 僕は己の命に重ねてみる
命の儚さに 心はざわついて いつか抱いた 終わりのない闇のような 哀しさに 言葉を無くしたまま
ただ今は これからも続いて行くであろうこの流れに身をゆだねている。