詩人:どるとる
海月が空の海を泳いでる
鳥は海の空を飛んでいる
誰かが誰かを呼ぶ声がする
当たり前を積み重ねて暮らしてく
時計は回り続ける
夜も朝も昼もなく
それこそ世界の終わりまで
光の中へ身を投げて
僕は泥のように眠った
いつか抱いた恋しさに焦がれた胸が目を開き
愛しいあの人の笑顔がちらついた
水面はさながら
空と同じさ
雲は深海魚
暗闇の中でも光を放つ
誰かが誰かを抱きしめる
夜の中にぬくもりが灯ったら
暗闇の中から あなたはそっとあらわれて
僕の唇をふさぐでしょう
光の中へ 吸い込まれ やがてすべての悲しみとさよならをして
海月の見たあの空に朝陽が昇って
おまえもこの地球(ほし)のひとつだと
声を合わせて大地が歌うのでしょう。