詩人:なってくる
今日はひどく落ち着いているのです
父親が帰ってきたからかな
何を聞き、何を言ってくれた訳でもなく
酔っ払うと面倒だけれど、
昨日まで
得体の知れない焦りや不安に押し潰されて
縮こまって凍りついてた か細い心が、
いつの間にかすっかり
熔けていたみたいです。
「大丈夫」って
「順調だ」って
「なんだそんなこと」って
「全然大したことない」って 鼻で笑って、
タイムマシンで戻れた時には
ただ そう言ってあげたいな。
「生きるのは初めてです。」
「要領よく生きて、
効率よく死ぬのがイヤです。」
感動はきっとそれを知っています。
───当人は全く気付いてないだろうけど、
ちょっと「いいな」と思えた
何でも無かった今日。
僕はいつか一人、
思い出すのだろう。