詩人:番犬
栄光よ
お前に逢いに行こう
それまで静かに待っていろ
なにも言わずに
俺を信じて待っていろ
100年後のお前と
肉体を持たぬ俺の魂が
出逢うその瞬間
俺の今の苦しみは
決して間違ってはいないと
きっと証明されるだろう
それは俺を取り巻く
99の風説を吹き飛ばし
残り一つの真実を照らす
救いの手としてな
苦しみや寂しさ
その痛みが如何につらかろうとも
尻尾を振り
媚びを売り
浅ましい理解を求めた瞬間
俺の作品は呼吸を忘れる
栄光よ
お前に逢いに行こう
それまで静かに待っていろ
なにも言わずに
俺を信じて待っていろ
いいか
今ではない
今は絶えず耐えるだけの日々
栄光よ
100年後の理解者と共に
必ずお前に逢いに行こう