詩人:どるとる
悲しみの底へとただ真っ逆様に頭から落ちてゆく自分を
絶望の淵へと今落ちてゆく自分を
まるで他人ごとのように当たり前なことのように眺めている
笑いもせずに
怒りもせずに
ただそんな映画なんだろう
そんな現実味のない緊張感までもが欠けすぎた愚かな僕が僕の終焉を眺めていた
あきらめてしまったように崩れるように終わってゆく未来を眺めていたんだ
だから僕は僕の終わりを知ってしまった
知ってしまったんだ
今 悲しみの底へと落ちている途中 永遠にそのまんま
地に足がつかない
ずっと落ち続ける
暗い暗い闇の中を
果てしなくどこまでも
悲しみの底へと
絶望の淵へと
ただ真っ逆様に
僕は落ちて 落ちてゆく
その様をただ 眺めている僕だった
すっかり色をなくした未来はまるで死んだようにこくりとも動かない
僕はしまいには薄笑いで悲しみを慰めようとしていた
空には涙にも似た雨が降り出したよ。