詩人:Ray
耳を塞いだかのように
髪から肌から
手から指から
耳の奥
頭の中に真っ直ぐに届く
こんなふうに人の気持ち
あなたの想いも
真っ直ぐに
あたしに
届いたらいいのに
『桜が咲くよ』
『今日は何時に帰るの?』
そんなふうに
届けたい声が沢山ある
凍える指先
流れてく煙
二人の 今と未来
あなたと一緒に迎えたら
どんな形だったんだろう
言葉も
心も
愛情も
あなたとだったら
どんな意味を持ったんだろう
切ない想いに胸が痛む
人を哀しませるとは
こんなにも悔しかった。
『また会いたい』
まるで
耳を塞いだかのように
このまま
誰の声をも
聞こえなくなればいい。