詩人:放射能]
俺だけが気づいた
客観的に見た場合に
異様な
行動だったと言える
だが誰も彼も
自分の事で精一杯
そこの女!
気づけよオマエ!
さっきから
痴漢に狙われてんだよ
不自然に何周も
ここら辺の棚の周りを
グルグル回ってる
上下黒ジャージの
背の高い男がいるだろ
まして
ここ少女コミックの
コーナーだぞ?
俺みたいにジックリと
読み耽ってるなら
いざしらず
あんな不審者を
なんで誰も
怪しまねぇんだよ?
女の後ろで
必ず止まって棚の本を
探すフリしてるが
右手が女の方に
伸びてんだろーが!
しかも
触れるか触れないかの
微妙なタッチ
女としては
通路が狭いから
後ろで人が
立ち読みしてて
たまに
背中があたるカナ‥
くらいに思って
気にしてない様だが
それは痴漢だ!
このテの古本屋にも
出没する御時世さ
立ち読み歓迎が
仇となったな
しかし‥
この行為の
何と醜いことか!
ムカムカさせやがって
なんでいちいち
俺に人間を
嫌いにさせるんだよ?
てゆーか
店員も警戒しろよ!
そもそも
ここの通路の所だけ
監視カメラが
とどいてねぇぞ?
つけ込まれやがって!
あ〜あ
ほんとうにもう‥
人間って
見捨てていいか?
第3次世界大戦熱望
そうか
これが平和か…
いらねぇんだよ!
死ね!
悪い奴も悪くない奴も
死ね!
正しい奴も
正しくない奴も
何もしてないから
何もしてないからこそ
死罪なんだよ!
決めた
滅ぼすから!