詩人:木菟
人間程 贅沢な生き物
人間は 悲しすぎる
人間に限界があって良かった
一生死なないなんて
それはうんざり
一生消えそうもない生きる毒
笑っちゃうくらい
ほじくり回すその手は淡々とおき直す
必要なかったのだろう
それだけの違いだったのだろう
散らばり過ぎて掴めやしないから
きっと誰かもわたしも知らない
今のこと
あらゆる全ての命を息づかいまでは
哀しいのは苦しいのは壊れたから
壊したくなかったのに無情なまま
描くキャンパスは穴ぼこ
本当はあんな風に傲慢に飛び込んで
信じてみたかったな
たまには幸せな優しい夢を
目が乾く
なんだか頭が詰まる
嘘がない世界だって
笑わせるなと
言う
できたら嘘は大切だって
目覚めた時から教えてほしかった
真実なんの役にたったのだろう
信じればモクモクと増殖して邪魔になっただけ
耳の奥
投げ捨てた冷たい貴方の声が残ったまま
あの日のまま
なにも拾うものはないんだよ
抱き締められなかったイキモノが一匹
途切れた暗闇に一匹
その日から夢、の中のよう
そう
見たくないねこれ以上
これからは鈍感に傲慢になりたい
ぞっとするくらい
気づいたら
教えてくれたように冷えきる冷たい心じゃなきゃ生きていけないこと
教えてくれたように
優しさや愛は別売りになります
説明書は読めなかった頃気づかず無邪気過ぎ罪、積み過ぎて
積み過ぎて落ちてきて現在地で複雑骨折
神様おやすみなさい
お大事に