詩人:tyuuya
透き通った時分は潰え、海は飛躍し、そこに栄養を供給する空の細やかな流砂風は幾分冬眠し、夏草達は残りの青春を謳歌していた。人は皆叩く扉が猛獣の雄叫びと重ね、それぞれが背を向けあい、鐘の合図と共に鉄橋を駆け抜けていく。私は一人、燃え尽きた煤へと寝そべり、静かに彼の匂いをかいでいた。