詩人:怜士
ひとりきりでは生命を確信できないから
それを追い詰めて枯れかけた瞬間を得る
その手が冷たいまま
何も変わらずそこにあったとしても
沈んだ瞳に僕が映らないとしても
二度と離したくない
どこにも行かせない
何度目かの冷たいキスで
心地良い絶望を感じた
全て終った
みんな死んだ
叩き割った場所から
溢れてしまったあなた
そう、
僕が壊した…
ひとりきりでは生命を確信できないから
それを追い詰めて枯れかけた瞬間を得る
眼を閉じる、溶けてしまうくらい重い暗闇のなかで
何も言わずに、ただ息をしている