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[29938] AP-ER 10

詩人:怜士


ひとりきりでは生命を確信できないから
それを追い詰めて枯れかけた瞬間を得る

その手が冷たいまま
何も変わらずそこにあったとしても
沈んだ瞳に僕が映らないとしても
二度と離したくない
どこにも行かせない
何度目かの冷たいキスで
心地良い絶望を感じた
全て終った
みんな死んだ
叩き割った場所から
溢れてしまったあなた
そう、
僕が壊した…

ひとりきりでは生命を確信できないから
それを追い詰めて枯れかけた瞬間を得る
眼を閉じる、溶けてしまうくらい重い暗闇のなかで
何も言わずに、ただ息をしている



2005/03/19 (Sat)
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