詩人:どるとる
誰かを好きになる気持ち一人抱えたまま
言葉に出来ない
あなたを遠くからただ見ているだけで
胸を膨らませていた
通学路すみれの花が いつもの道路脇に
咲いていたけれど
この恋はまるであのすみれの花のよう
密やかでもちゃんと
そこに咲いているんだ
いつか言えるといいな
そしてこの気持ち届けばいいな
「ずっとあなたが好きでした」
君に勇気を出して告白した日
覚えているかな 今はもう遠い日のこと
春の陽射しの中で二人はいつの間にか
寄り添って 同じ時間を生きていた
時々喧嘩して 時々すれ違うね
だけどすぐにまた寂しくなってお互いに謝りあって仲直り
不器用だけど いつでもあなたの幸せを
僕はいちばんに考えているよ
だけど難しいね 誰かを愛することは
だから、遠回りでも僕なりに 君を好きでいるよ
あの日、道端に咲いていたすみれの花を
帰り道一人 見た時に思い出したんだよ
あの日の胸のときめき はじめての恋
ささやかでもちゃんと
確かにそこに咲いてるんだ
目には見えない幸せの花
時折吹く風に揺れてる
「今もあなたが好きだよ」