詩人:どるとる
本当の中の嘘が見えるかい?
嘘の中にある本当が見えるかい?
世の中、嘘ばかりつく大人になるなよと
教わってきた筈なのにみんな嘘つきだ
愛想笑いを嘘と呼ばず
お世辞も嘘と呼ばず
「大人の事情」っていう都合のいい
言葉で片付ける大人に僕はなりたくはなかった
本当のことをいつもいつでも話したい
本当の顔をいつもいつでも浮かべたい
悲しけりゃ泣いて
嬉しけりゃ笑って
腹が立てば怒って そんなふうに自分の気持ちに正直に生きたいだけなのに
世の中はそんな正しさこそ「間違い」というのです
でも僕はそんな気持ちは
悪気のない正しさだと思う
心の中の汚れが見えるかい?
目をいくら凝らしたって見えないよ
人の悪口をこそこそ話す声が
聞こえるかい?やかましいもんだ
世の中、正しいことがすべてだというけど
正しさって一概には言えない みんなそれぞれ違うから
煽てて 持ち上げて
たまには 心ないことも言って
目上の人の機嫌をとり続ける 大人ほど情けねえもんはない
建て前より本音で人と向き合いたい
だけど本音を隠したいときもあるよ
正しいことを正しいと言うのは
間違ったことを間違ってると言うのは
きれいごとだろうか?余計なお世話だろうか
間違っている世の中に足りないのは きっと当たり前なこと
情けや心より 人の目を気にし過ぎて
あるはずもない荷物を抱えているよ
本当の自分でいたい 素直になりたい
いつしか作った自分じゃない自分
悲しけりゃ泣いて
嬉しけりゃ笑って
腹が立てば怒って そんなふうに自分の気持ちに正直に生きたいだけなのに
世の中はそんな正しさこそ「間違い」というのです
でも僕はそんな気持ちは
悪気のない正しさだと思う。