詩人:どるとる
何気ない 景色の中にそっと紛れ込んでる
小さな幸せの種を 僕らは見つけられるかな
人のことを好きになればなるほどに
人を嫌いになってしまうのはどうして
言葉の向こう側 そっと意識をあずければ
人の汚ささえもあざやかに見えてくる
うだるような夏の空
そっと したたる汗
長い坂道を二人でのぼっていくように
ほら君のそばで 幸せが音を立てている
なんとなく 眠りに落ちた夕暮れ 縁側
目覚めればほら 君の笑顔が僕を覗き込み
夕飯だよと 優しく可愛く言うから
僕はそっと立ち上がりうなずくのさ
意味や理由もなく愛され 愛しながら
空っぽの 真っ白な地図を思い出が埋める
目を閉じていたらわからない夏の宝物
ほら滴が落ちるようにつかの間の出来事
ああ君の心をざわめかせるささやかな魔法
うだるような夏の空
そっと したたる汗
長い坂道を二人でのぼっていくように
ほら君のそばで 幸せが音を立てている。