詩人:高級スプーン似
無い物ねだりのゆめ物語
強情に叶わぬ妄想を膨らませ
頭でっかちパンク寸前
頭が重くて動けない
いっそ弾けてしまえば
どこにでも行ける気がするけれど
それもまた夢の中
舞い散る蝶から見て
今の私はどのように映っているのか
問い掛けてみても
分厚い壁の向こう側
聞こえやしない返事など
待ちくたびれて
途方に暮れて
床に寝転び惚けてばかり
ちょうちょ
ちょうちょ
この手にとまれ
今すぐにでも飛び起きて
ああ
悪い夢を見ていたんだなと
私という存在を全否定してくれよ
この手で翅を握り潰す前に