詩人:どるとる
夜の闇はどこまで 続いているのかなあ
見たところ終わりなんてまるきり無いよ
夜の闇は何を隠すために広がっているのかなあ
なんとなく悲しくて
なんとなく切なくて
誰かの名前を呼んでみたりしたんだ
その寂しさに 寄り添うように夜は闇を広げるんじゃないのかなあ
幾千もの涙が星のように降る夜には
きっと誰もが目を伏せたまま
どこか遠くでこぼれ落ちる涙の音に耳をすます
同じ境遇を生きる人の悲しみに寄り添うように 僕もやさしい闇になる
そしてそれぞれの夜の果てにある朝がある
今、夜は静かに明けていく
終わりのはじまりはまた終わり
はじまりの終わりがまたはじまる。