詩人:快感じゃがー
ちいさな声、震わせて
死んでゆく
淡水魚の紅葉色
群れなす
光に反射した、紫の筋
何度訊ねても
君は、ずっと
黙った侭で
黒い
ダイヤモンドの瞳は
ただ、僕を覗きこんで
視線
送り続けていた
あの日の、
言い知れぬ罪悪感
一度だって、
忘れたコト
ないよ
「もっと、近くに...」
泳ぐは、時代の波で
切り裂くは、
僕を壊してゆく
カタチのない音。
差し出したギターには
目もくれズ
空の粒子に幻覚
未だ,
そうやって泳ぐ。
君。
「どしてかな...」
狭い箱は、君より不幸
青い光も
碧の椅子も
なんにもない
無秩序に、
終わっては始まる
君の住んでいる世界
ああ
明日になれば、
この心は
元の大きさに戻るんだろか
「わからない。
未来のことなんて」
くるり、と
背を向け
歩き出す
ねえ
連れて行ってよ
君の棲む世界へ
僕を、連れて行って
わからないから
未来のことなんて
ちっとも
ちっとも、
わからないから