詩人:どるとる
延々転がってゆく
澱んだ闇の中を
僕らは頼る
よりあたたかな大地をもとめて
広がっては縮んで
繰り返す波の形
朝を連れてくるのは夜に違いない
笑顔に隠した壮絶な昔話
僕の存在を 声を出さずに叫ぶのさ
ここにいるよって 何かに抗って
幼い微熱にまだ魘されたまま
白紙のカルテの隅 おどるあがいた痕
易々持ち上げられて
上機嫌で笑ってる
たくさんの道化の中で僕だけは真顔で
世間を睨んだ
何を支えに今日を乗り越えようかなあ
わからないことばかりが散らかっている
正しさのふりした悪と向き合ってる
君の存在を裏づける確固たるあかしを
脳裏に刻みつけて 消えないように
雨上がりに見た虹のように 報われる
数少ない希望にすがりついた昨日がある
僕の存在を 声を出さずに叫ぶのさ
ここにいるよって 何かに抗って
幼い微熱にまだ魘されたまま
白紙のカルテの隅 おどるあがいた痕
上書きするように
未来は積み重なってく
そして真っ白なカルテは埋め尽くされる
思い出にも似たそそり立つ記憶の森。