詩人:どるとる
たとえば人の命が今日で終わるのなら
その命が最後まで寂しがらぬように
年老いた手に刻まれたしわの数は
夜空の星のように数えきれない
季節の窓からいろんな景色が見える
夕暮れ時には晩御飯の準備する母親の影が揺れてる
おはようを辿っていくと
必ずさよならにたどり着くのは
今日が明日へと明日が明後日へと
続いてる確かなあかしだ
僕は何処へ帰ればいいだろう
僕を誰が待っていてくれるんだろう
家路はいつでも果てまでも伸びている
僕はその道を歩いていくだけだ
僕は落とした笑顔をひろいながら
沈みゆく夕日を背に口笛吹くだけだ
手のひらで涙を隠すだけだ。