詩人:どるとる
めくられていく季節の頁
桜が咲くのは春だから
葉が色づくのは秋だから
白く染まるのは冬だから
緑が繁るのは夏だから
窓から見える景色は日々変わりゆくものさ
だけど僕は何も変わらない
僕はいつまでも僕だから
終わりゆくものが終わって
始まるべきものが始まって
またなつかしい風が街並みを包む
昨日続きで今日が始まって
今日の続きであしたが始まる
当然そこにはもう会えない人や
もう見ることのかなわない景色もある
だけれどそれでいいんだ
時は止まっているものじゃなく流れてくものだから
だって僕も君も破り捨てられるカレンダーの中に並んだ数字です
遠ざかる誰かの背中に見えたよ
涙が流れるのは悲しいからだけじゃない
うれしいときだってこの頬を伝うよ
憎しみの中にも愛しさが隠れている
一概にすべてを決めつけられない
何かをなくしながら生きてるようでも
代わりに何かを手にしているんだ
「死にたい」というのは「生きたい」っていうことの裏返しなんだって気づいてるかい?
昨日続きで今日が始まって
今日の続きであしたが始まる
当然そこにはもう会えない人や
もう見ることのかなわない景色もある
だけれどそれでいいんだ
時は止まっているものじゃなく流れてくものだから
だって僕も君も破り捨てられるカレンダーの中に並んだ数字です
そうさ僕も君も 終わりゆく この世界というカレンダーに刻まれた命です。